めまい
めまい(メニエル氏症候群等)は、西洋医学がもっとも苦手とする疾患の一つです。しかし、漢方では逆に治しやすい疾患の一つです。 正常な人の身体には、気・血・津液が滞ることなく、秩序正しく流れています。 しかし、何らかの原因でこの流れが過多になったり滞ったりすると、身体にいろいろな異変が現れます。 この異変が上焦(胸から上の部分)で生じるとめまいなどの疾患が現れます。
漢方ではめまいの原因を3種類に分類
- 頭の方へ上がる流れが過多となった場合
- 頭の方から下がる流れが滞った場合
- 気・血・津液を全身に巡らせるだけのパワーが無い場合
ストレスが原因している事が多く、イライラ感を伴う場合が多いようです。
水分を過剰に摂取する人に多く見られます。
お年寄りや出産後の女性に多く見られます。
これらはあくまでも参考ですので、すべてのめまいの原因ではありません。 通常では、このような教科書通りのめまいの方に遭遇することは滅多とありません。これらが重なり合って起こっているめまいが殆どです。
最近、特に多く見受けられるのが、「水分の過剰摂取」が原因で起こっているめまいです。 西洋医学では、「水分を沢山摂取するように」と奨められますが、漢方では逆です。 身体が欲している以上の水分を摂取すると、これらが全て「湿(身体に不必要な水分)」となり、身体に何らかの障害を引き起こすと考えられています。 その一例がめまいです。特に、雨の日に悪化すると言うめまいは、水分の過剰摂取によるめまいの場合が多いようです。
地球上の生物で、必要以上に水分を摂取する生き物は「人間」だけです。 日頃から過剰に水分を摂取されている方は、気をつけましょう。
めまいの治療でよく使われる漢方薬
- 補中益気湯
- 半夏白朮天麻湯
- 苓桂朮甘湯
- 釣藤散
- 鹿茸大補湯
- 杞菊地黄丸
漢方薬は自己判断で服用しないようにしましょう。 服用の際には、必ず信頼のおける漢方の専門家へ御相談ください。 安全な漢方薬でも、使い方次第では危険な薬になってしまいます。