慢性下痢・過敏性腸症候群でよく使う漢方薬と漢方治療のスマートフォン用サイトはこちら
下痢には、突然生じる「急性下痢」と、毎日続いたり再発を繰り返す「慢性下痢」があります。 「急性下痢」の殆どは、飲食の不摂生が原因だったり、細菌やウイルスが原因だったりで、一過性で終わる場合が殆どです。 また、「急性下痢」の場合は、西洋医学による治療でも容易に治す事が可能です。 厄介なのは、「慢性下痢」です。 特に、自律神経の乱れにより「過敏性腸症候群」となると、外出したり電車に乗ったり、人前に出たりすると腹痛を伴い便意が生じます。 これでは、毎日の生活に支障が出てしまいます。 「慢性下痢」は、西洋医学が苦手とする疾患ですが、漢方医学では得意とする疾患です。(但し、漢方医学でも難治なケースはあります) |
「慢性下痢」を大きく3つに分けることが出来ます。 (慢性的な飲食不節による湿熱・寒湿は除きます) @ 肝脾不和(かんぴふわ) 精神的な緊張により肝気鬱結(かんきうっけつ)を生じる事で起こります。 俗に言われる「神経性下痢」です。「過敏性腸症候群」には、このタイプが多くなります。 A 脾虚(ひきょ) 脾虚というのは、消化器系全体のエネルギー不足で、胃も腸も膵臓も器質的には悪くないのですが、全てがきちんと働いてくれない状態を言います。 先天的な脾虚体質もありますし、食生活や生活習慣が悪く、長期にわたって脾胃(消化器系)に負担をかけたために脾虚体質になることもあります。 「水を飲んでも太る」と言う方も、「いくら食べても太らない」と言う方も、この脾虚体質になります。 B 腎陽虚(じんようきょ) 老人や虚弱体質の方に多く見られますが、近年では深夜勤務や昼夜逆転の生活をされている若い方にも、多く見られるタイプです。 生命のエネルギーでもある「腎精」が消耗する事で、「腎陽虚」が起こる事でとなり「下痢」が長期間続きます。 下痢をする事で、「気・血・精」が不足し、ますます「腎精不足」が起こるため、体力は消耗し下痢は長引いてしまいます。 (漢方でも難治に下痢です) 厳密には、「腎陽虚」のみではなく、「脾腎陽虚(ひじんようきょ)」という状態になっています。 ★漢方による治療法★ @の場合は、肝気の流れを良くして、「肝気鬱結(かんきうっけつ)」が生じないようにします。 Aの場合は、脾胃(消化器系)の働きを良くし、湿(身体に不必要な水分)が発生しないようにします。 Bの場合は、脾と腎の陽気を補い、脾胃(消化器系)を温めて働きを正常に戻します。 |
慢性下痢・過敏性腸症候群でよく使う漢方薬
漢方薬 |
扶陽理中(附子理中湯) |
六君子湯 |
参苓白朮散 |
小建中湯 |
牛車腎気丸 |
逍遙散 |
鹿茸大補湯 |
小柴胡湯 |
マニュアル通りの体質の方なら良いのですが、そうでない方はこれらの漢方薬や別の漢方処方を同時に使用する場合が多くなります。 |
漢方薬は自己判断で服用しないようにしましょう。 服用の際には、必ず信頼のおける漢方専門家へ御相談ください。 安全な漢方薬でも、使い方次第では危険な薬になってしまいます。 |
当店で取扱をいたしております漢方薬は全て医薬品です